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<設備資金の審査手法とチェックポイント>

今回は設備資金の審査手法とチェックポイントについてお伝えいたします。

何の融資でもそうですがまずは、資金使途です。

設備資金と言いましてもまさに多種多様です。
新規機械購入や同じ機械でも中古機械購入資金、営業車両購入資金でも業種によって、 銀行の見方は全然違います。

運送業者や営業マンが使用する営業車両等のように購入する営業車両が会社にとって生産性(売上や利益)に貢献するのであれば前向きに考えますが、生産性がない (社長の社用車が代表例です。)場合は前向きには考えてくれません。

要は今回、融資を利用して導入する設備が売上や利益に貢献するのかどうかを見て いるのです。

しかし、いくら使途が明確であってもそれだけでは銀行はイエスをだしてくれません。

その設備が今回融資するのに妥当性があるのかどうかも判断します。

例えば、仕事の受注の増産体制が決まっていない段階で設備計画を立てて融資の申込みをしたり、赤字にもかかわらず、新車にて営業車両の入れ替え資金を申し込む場合は、まず「NO」の返事をもらうことになるでしょう。

さらに次のステージでは返済財源があるかどうかです。

前回の長期運転資金の場合とほぼ同様になります。
設備をして売上と利益に貢献しなければならないということは言うまでもありません。

公式は以下のようになります。

【本件設備の決算月までの元金充当額+その他長期借入金の年間返済額 当期利益+本件設備の決算月までの原価償却+その他の年間原価償却額】

まずは、借入をした年度の決算期において上記の公式の範囲内に収まることが 一番望ましいです。

とはいいましても、通常の機械購入等の設備資金においては設備を導入してから 売上及び利益にある程度寄与するまでは3ヶ月〜6ヶ月程度のランニング期間(助走) はどうしても必要になってきます。

ということは2年目以降の売上と利益の予測が大変重要になってきます。

この部分を銀行及び銀行員は必ずといっていいほど、次のように確認をしてきます。

「使途については良く理解できましたが、例えば、今回導入予定の設備での受注先と 1ヶ月当りの売上見込み額、また、売上に対する純利益額を教えてください。」

この程度の質問は、駆け出しの外回り行員でさえも聞いてきますが、実際に経営者の皆さんはこの質問をされるだけで会話がストップしてしまう場合が実に多いいです。

別に、この質問は銀行サイドからすれば当然のことなのに、経営はこの程度の質問でさえ 窮しているのが現状なのです。

この質問を明確に出来なければどんなに素晴らしい事業計画書や返済計画を立案したとしても案件として取り上げてもらえないでしょう。

最後に当然のごとく、保全(担保や保証人)が重要視されてきます。

運転資金の場合、最長期間は5年です。

ここがポイントになってくるのですが、設備資金の場合は7年や10年、長い場合ですと 15年というケースもよくあります。

銀行の無担保融資での最長期間は5年ということは必然的に期借入期間が5年を超えてくる場合は担保や保証人の要請がでてくる事が多いです。

但し、信用保証協会付の融資で、さらに国・県・市町村の制度融資の無担保保証で 借入期間が10年以内の場合は、上記には該当しません。

保証協会付の融資以外の場合、例えば銀行のプロパー融資や国民生活金融公庫、 中小企業金融公庫の場合は土地建物の担保と保証人も代表者以外に最低でも1名は要求してきます。

担保の場合、土地建物以外の場合では有価証券(株式や国債)、ゴルフ会員券、 機械、船舶、自動車等もあります。
しかし、これらは価格が変動したり、担保価格が毎年減少したりするので、 銀行はあまり好みません。

保証人については代表者を含めて2名ないし3名となる場合が多いいです。

銀行の場合は代表者と代表者の家族を保証人にすれば大丈夫になる場合が通常ですが、 国民生活金融公庫や中小企業金融公庫の場合ですと代表者以外の最低1人は第三者(給与 所得者で出来れば持ち家)の保証人を要請してくる場合が結構あります。

なぜ第三者保証人を要請してくのでしょうか?

それは、上記の政府系金融機関の場合は、一般の銀行と違ってお客様の真実(預貯金 残高や所有不動産の内訳等の資産背景の状況)を正確に把握できないからです。

つまり第三者保証人を立てることによって借入人に何があっても返済しなければならないというプレッシャーを与えているのです。

期間につきましては、購入予定設備の減価償却の耐用年数を参考にします。

営業車両の場合は4〜6年、機械設備であれば7年〜10年、建物建設資金で木造であれば10年〜15年程度、鉄骨造であれば15年〜20年程度、鉄筋コンクリート 造であれば25年〜30年以内といったイメージになります。

返済財源の関係で、耐用年数を超える借入期間の設定はお客様の都合になるので、まず「YES」の返事はもらえないでしょう。

レート(金利)については、年数が超長期になりますと、その分銀行はリスクを 負う形になるので金利も高めになります。

なみに、自分が在籍していた銀行では1年以内、1年〜3年以内、3年〜5年以内、 5年〜7年以内、7年〜10年以内、10年超と6つの基準を設定して、その基準金利 に申し込み企業の決算内容や資産背景等を総合的に判断してスプレッド(上乗せ幅)を していました。

以上のように、使途・返済財源・保全・期間・レート(金利)の5つの全てが重要になって きます。

その中でも使途・返済財源・保全の3つの部分については絶対といっていい程重要視 してきます。

ということは、最低限でもこの3つのポイントを事前に押えて借入申込みを出来れば 融資の承諾をもらえる確率はかなりの確率で高くなると言えるのではないでしょうか。

⇒銀行取引コラムVol.11

 

《無料メルマガ『今日から使える銀行取引&リスクマネジメント入門』より抜粋》

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